アウトドア・セルフケアログ

緑に触れる家族時間 心地よい土いじりで心身をケアする方法

Tags: 自然, セルフケア, 家族, 土いじり, リフレッシュ

日々の家事や育児に追われる中で、ご自身の心や体の疲れを感じることはありませんでしょうか。同時に、お子様やご家族との時間をより豊かなものにしたい、ストレスを上手に解消したいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。自然の中での活動に興味はあっても、準備や安全面、そして何より「どうすれば家族みんなで楽しくできるのか」という点が気になっている方も多いようです。

実は、広大な自然の中へ特別な装備をして出かけなくとも、私たちの身近な場所で、心と体を整えることができる方法があります。それは、土や緑に触れる時間を持つことです。今回は、家族で一緒に土いじりや植物のお世話をすることを通じて、心身のリフレッシュを図るセルフケアの方法についてご紹介いたします。

なぜ土や緑に触れることが心身に良いのでしょうか

土や植物に触れる活動は、私たちに様々な心地よい効果をもたらしてくれます。

まず、五感を心地よく刺激します。土のひんやりとした感触、植物の葉や茎の手触り、青々とした緑の色、風に揺れる葉の音、ハーブなどの香りなど、様々な感覚が呼び覚まされます。これにより、日頃パソコンやスマートフォンといった限られた感覚情報に偏りがちな状態から解放され、脳がリフレッシュされると言われています。

また、目の前の土や植物に集中する時間は、自然と「今、ここ」に意識を向けるマインドフルネスの状態につながります。余計な心配事や過去の後悔から少しの間離れ、目の前の作業に没頭することで、心が落ち着き、ストレスが和らぐのを感じる方も多いようです。

さらに、土の中には「マイコバクテリウム・ヴァッカエ」という土壌細菌が存在し、この細菌に触れることが、脳内でセロトニンという神経伝達物質の分泌を促す可能性が研究で示唆されています。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させたり、幸福感をもたらしたりする働きがあると考えられています。

植物が育つ過程を見守ることは、ささやかながらも達成感や喜びを与えてくれます。芽が出た、花が咲いた、実がなった、といった小さな変化を見つけるたびに、心が満たされるのを感じるのではないでしょうか。

家族でできる土や緑に触れる具体的なアクティビティ

家族で一緒に楽しめる、手軽な土や緑との触れ合い方をご紹介します。

子供との関わり方と手軽に始める準備

子供と一緒に土や緑に触れる際は、まずは危険がないかを見守りながら、子供の好奇心を尊重し、自由に触らせてみることが大切です。土の感触や植物の形、色など、子供が何に興味を持つか観察し、一緒に驚いたり、喜んだりしてみてください。

「これは何の葉っぱかな」「このお花、いい匂いがするね」など、五感を意識した言葉をかけるのも良いでしょう。植物の成長を一緒に記録したり、お世話の役割分担を決めたりするのも、子供の学びにつながります。汚れることを気にしすぎず、「泥んこになっても大丈夫。後で洗えばきれいになるよ」というスタンスでいると、子供も安心して楽しめます。

手軽に始めるための準備としては、まず汚れても良い服装を用意します。軍手や子供用の小さなスコップ、じょうろがあると便利です。ベランダや庭で始める場合は、園芸用の土と、ホームセンターなどで手に入る育てやすい苗や種から始めてみるのがおすすめです。

手間を減らす工夫としては、自動給水器を利用したり、病害虫に強い品種を選んだりすることも考えられます。何よりも大切なのは、「完璧を目指さない」ことです。枯らしてしまっても気にせず、また次に挑戦すれば良いのです。

安全性への配慮

土や緑に触れる活動を楽しむ上で、いくつかの安全に関する注意点があります。

まとめ

自然の中での活動と聞くと、遠出や大がかりな準備が必要だと感じてしまうかもしれません。しかし、私たちのすぐそばにある土や緑に触れるだけでも、心身は十分にリフレッシュすることができます。

家族で一緒に土を耕し、種をまき、植物の成長を見守る時間は、絆を深めると同時に、一人ひとりが日々の忙しさから離れ、穏やかな気持ちを取り戻す大切なセルフケアの時間となるでしょう。「土に触れると心が落ち着く」「子供と一緒になって夢中になれた」「植物の緑を見ているだけで癒される」という体験談も多く寄せられています。

まずは小さな鉢植え一つからでも構いません。ご家族で、気軽に土や緑に触れる時間を持ってみてはいかがでしょうか。きっと、心にゆとりが生まれ、穏やかな家族時間が増えることを実感していただけるはずです。